ギャンブル

大学生の頃に、1ヶ月間アルバイトを一生懸命した場合と、1ヶ月間パチンコを一生懸命した月とどちらがお金が貯まるか試したことがありました。

結果は・・・1ヶ月間アルバイトをしたら、少ないながらも、通帳に働いた分のお金が残っていました。

一方で、パチンコに全力投球したら、ほとんどお金が残らず、悔しさ、情けなさ、怒りなどの感情が残りました。

そのときに、

「あ〜自分はギャンブルに向いていないな、コツコツ働いたほうがよっぽどましだ。」

と感じたことを覚えています。


そして時がたち、商いを営んでいると、少なからず、ギャンブルに似たような局面に立たされることがあります。

たとえば、1つの商品を仕入れる際に、そこには、売れ残るリスク、偽物のリスク、質が悪いリスクなど様々なリスクがあり、逆に、お客様に喜ばれるリターン、利益が生まれるリターン、いいものを仕入れることができてうれしいリターンなどの様々なリターン(いい面)があります。

それらのリスクとリターンを冷静に見極めて、どこまでリスクととるのか、そのリスクを取るに足るリターンがあるのか否かを、判断し決断しなければなりません。

このように考えると、ギャンブルとほとんど変わらないように思えるかもしれませんが、商いにおいては、努力次第で、存在する「リスク」を最小限に抑えることができます。

たとえば、宝石の鑑別ができれば、偽物を買うリスクは抑えることができますし、商品の相場が分かれば、損をするリスクも抑えることができます。

そして、リスクを最小限に抑えて、最大限のリターンを狙うことができるのが、商いとギャンブルの違うところではないかと思います。

しかし!ここで気をつけなければいけないのが「慢心」という魔物だと思います。


「慢心」・・・うぬぼれ ・ 不遜 ・ おごり(がある) ・ 増上慢 ・ 自信過剰 ・ 思いあがり ・ (ネオコンの)高ぶり ・ 気のゆるみ ・ 傲慢な(態度で)


経験を積むと、心に「慢心」という魔物が生まれます。その慢心がそこに存在するリスクを見えなくし、リターンをより大きく見せることがあります。

そして、その慢心が「商い」を「ギャンブル」に変え、取り返しのつかない失敗を冒してしまうのかもしれません。

もちろん、場合によっては、積極的にリスクととって勝負をしないけいけない局面もありますが、いつでも、冷静に考え、己の心が「慢心」してしないかどうかを、客観的に判断できるようになりたいと思います。

今日の一言
「慣れるほど(実るほど)、頭を垂れる稲穂かな」