宝石の鑑別機関について

福岡宝石市場で取り扱っている宝石の国内の鑑別・鑑定機関ですが、原点に立ち返り


ダイヤモンド→中央宝石研究所
カラーストーン→全国宝石学協会


でお願いすることに決めました。


「鑑別機関なんてどこも似たり寄ったりでは?」


と考えがちですが(実際、私もこの仕事をはじめるまでは、そう思ってました。)、その裏側を知る側から見ると、どこの鑑別機関の鑑定書・鑑別書なのかが、とても大切になことがよく分かります。


鑑別機関は、建前上は、第3者機関として中立的な立場で、そのものだけを見て鑑別・鑑定を行うというスタンスでおりますが、実際は、営利団体である以上、様々な駆け引きや、癒着などが存在するのが現実です。


某鑑定機関責任者「こちらのダイヤですが、ソーティングの結果、クラリティ「I1」になりますが、うちで鑑定書を作っていただければ、「SI2」で発行させていただきますよ。」
(※ソーティング作成費用は、1,500円前後。鑑定書作成費用は3,000〜5,000円程度なので・・・。)


「このオレンジサファイアですが、拡散加熱処理の可能性があるので、ソーティング作成の際に、その検査も一緒にお願いしたいのですが?」
           ↓
「誠に申し訳ないのですが、当社には、その分析する機材がないので、分析を承ることができかねます。」
(※鑑別を専門に、商売にしている会社なのに、分析する機材を持ってないの!?)




例を挙げれば、キリがないですが、当店もこれまで色々な事例を見てきて、最終的には、一番融通が利かない(鑑別結果に対して)鑑別機関こそ、消費者にとって最良の鑑別機関であるという原点に立ち返り、先に述べた2社にお願いすることにしました。


この2社は、担当の方は気さくで、質問をすれば、出し惜しみなく、色々と教えていただき、本当にいい方達なのですが、こと鑑別・鑑定の結果に関しては、一切の妥協を許さず、本当に中立的な立ち位置を崩すことなく鑑別・鑑定をされております。


全国宝石学協会さんは、ダイヤモンドの鑑定に関しては、これまで色々とあって、今まさに鑑別機関として、信頼を取り戻していく過程ではありますが、色石の鑑別技術に関しては、国内の鑑別機関では、頭1つ抜きん出た技術力をもっていて、その結果の信頼性は国内ナンバーワンです。


当店も含めて、営利団体である以上、企業として、利益を生み出していくことは、非常に大事なことではありますが、それ以前に、大切にしなければならないことがあるのだと思います。


それは、お客様の立場で物事を考え、お客様からの信頼を築き上げていくことだと思います。


目先の利益を重視するあまり、お客様を欺いたり、裏切ったりするような行為を積み重ねていった企業の行き着く先は、ニュースや新聞を見れば、よく分かります。


当店も、まだまだその取り組み(お客様の信頼を何よりも優先する姿勢・行動)が甘かったな反省すると同時に、まだ早い段階で、このことに気づかされ、軌道修正できたことは、本当によかったと思っています。


人間万事塞翁が馬


今週、ちょっとした問題が立て続けに2つ起こったのですが、結果的に、前述のことに気づかされて、よかったな〜と思っています。


明日から、世間は連休ですね。当店は、日曜日だけお休みだあとは、通常営業しております。


是非、お気軽に遊びにきてください。